
「美容サロン+〇〇」で『総合美容業』を目指そう!顧客構造を増やす店舗内店舗という考え方【サロン経営の方程式シリーズー導入編】
「単価の高い新しいメニューでもはじめようかな」「オプションメニューを追加して単価をあげようかな」
新規集客がうまくいっていないときや、客単価が低くて売上が上がりづらいときは、オプションなどをつけて客単価を上げるような施策を打ちたくなりますよね。
でもそれだと、既存のお客さんの負担が増えるし、それが影響で、より新規のお客さんがとりづらくなる..なんて負のスパイラルにも入ってしまいそうな気もします。
でも何もしないと、スタッフも手が空いている時間が長いし、人件費もむだになってしまう…
そこでおすすめなのが、「店舗内店舗」という考え方なんです!
目次
「店舗内店舗」という考え方
客単価向上ではなく、集客手段!
「店舗内店舗」がどういうシステムがすでにご存知の方も多いと思いますので、簡単に説明すると、
①サロンの空きスペース/空いている席面を利用して、
②現在の業態とは違う、別の業態の事業を取り組む。
簡単に言うと、これだけです。
でも、ここで大切なことが何点かあります。
一つのメニューとして別の業態を導入するのはいけません。
例えば、美容室をやられている方がオプションメニューのようにネイルを導入する…これではいけません。
なんだよパーマとかで待ってもらっている時間にやれるようにすれば、客単価上げられるじゃないかという方もいると思います。
しかし実は、店舗内店舗で別事業の導入は、客単価向上の手段ではなく、集客の手段なのです。
(提供:M&Aオークション)
店舗内店舗のメリットとは
「店舗内店舗」が客単価向上ではなく、集客手段のためのものだと言えるのは、それぞれの業態で集客し、その顧客構造を互いに送客し合うことが目的だからです。
先ほどの例で言うと、ネイルを目的に来た人に美容室のお客さんになってもらい、髪を切ることを目的に来た人にネイルのお客さんにもなってもらう。
顧客構造を本業以外にもつくることで、お客さんになる人の母数を増やすことが真の目的なのです。
さらに店舗内店舗には多くのメリットがあります。
このサロン経営の方程式シリーズー導入編でもご紹介しましたが、売上予測(新規客単価/再来店率etc)が可能な業態を、自社店舗内に導入することで、人件費と家賃が「0」の経営ができます。
人件費が0?で疑問に思う方もいるかと思います。それは、今いるスタッフの方に稼働してもらうのです。
だって手が空いてしまっているのです。ならやってもらうましょう!
スタッフの方にとっても今後のキャリアプランの選択肢を増やすことに繋がります!
客数が積み上がってきた段階で、人財を採用すればいいので、非常に無駄が少なくてすみます。
でもそんな簡単に別の事業を入れるって..今でも大変なのにそんなことできないよ、と思ってしまいます。
そこで頼りになるのが、フランチャイズという仕組みです。
ここでは割愛しますが、有効に使えば非常に強力なやり方です!
「美容サロン+〇〇」で『総合美容業』を目指そう!
店舗内店舗の業態はどうやって選ぶべきか
では、実際にやってみようかなと思ったら、いろいろ考えることがあります。
どの業態か選ぶには、自店舗の空きスペースの大きさやスタッフに資格がいるものなのか、初期投資はどれくらいかかるのかなどを検討する必要がありますよね。
その中でも忘れてはいけないのは、集客が目的ということです。なので、WEB集客をするときにクリック率の高い事業や商品でなにと意味がなくなってしまいます。
仮に例を出すとすれば、
まつげエクステやフェイシャルエステ、まつげパーマ、ネイルや美容商品の販売も考えられますよね。
以前の記事(お客さんが来ないと何もはじまらない!?~【サロン経営の方程式シリーズ】)にもあったように、どの事業を導入するのがベストなのか、数値で判断していきましょう。
まずは検索ボリュームと来店率を比較検討しましょう。
(提供:M&Aオークション)
この場合なら、どの併設業態を選べばいいか、一目瞭然ですね。
店舗内店舗の目的は、別業態での新規集客による顧客構造の構築です。
それを考慮すれば、併設業態Aが一番適していると判断できます(*事前の前提となる条件をクリアしている業態から選んで下さい。空きスペースが少ないのに、広めのフィットネス業態がいいとなっても、あとで悲しくなるだけですよね)。
総合美容業として販促を強化していく
繰り返しになりますが、「店舗内店舗」で別業態をはじめる目的は、客単価の向上ではなく、新規の集客強化です。
そのために、
①自店舗内で別事業の取り組みを検討/調査する
②費用対効果の良いキーワードで集客ができる業態にする
③そこで構築した顧客構造から本業への送客を行う(逆をしてもよい)
現在の店舗でどんな業態をやっているのかによって、一緒にできる業態も変わってきます。マツエクをやっているのにまつげパーマをやっても客層がぶつかってしまい劇的な効果がなさそうですね。それが①です。
②で、どんな業態を併設でやるといいのかは、地域や付近に競合がどれだけいるのかでも違ってきます。一概にこの業態なら大丈夫!というものではありません。以前に上げた記事(お客さんが来ないと何もはじまらない!?~【サロン経営の方程式シリーズ】)も参考にしてみて下さい。
(提供:M&Aオークション)
まとめ
さて、「店舗内店舗」についてざっくりと理解していただけたでしょうか?
実は弊社も店舗内店舗でやっているサロンがあるんです。美容室とまつげパーマ、脱毛とまつげパーマの併設サロンの2店舗をやっていて、実際に集客の相乗効果もでています。
忘れないでほしいのは、あくまでも「店舗内店舗」も手段の一つです。必ず成功するわけでもありません。
しかし、他にも求人に効果があったりもするので、なかなか無視できない手段なのは確かです。
また別の記事で詳しくご紹介します。
これでサロン経営の方程式シリーズー導入編は終わりになります。
今後は、より実践に近い【実践編】でお会いしましょう!