
美容室経営は粗利を考えるだけで利益がアップする?粗利の基本的な考え方をご紹介!
美容室を経営されているオーナーには価格設定を誤ってしまっている方、あるいわ、実際の利益率って、どれぐらいの数字があれば経営を健全に保てるのか分かっていない方が多いと思います。
あまり安く設定しすぎているとお客様は入店してサービスを使って下さるが利益があまり出せずにスタッフ等の給料が払えなくなったり、資金繰りに苦しくなってしまったりしている現状があると思います。
価格設定は経営においてとても重要であり、経営に必要な利益を確保できずに最終的に廃業になるまでなってしまうこともあります。
より良いサービスをお客様に提供するためにもっと高い価格設定を設定しなければいけないのに安い価格を設定していてはダメなのです。
そのためにも価格設定を適切にするために粗利を考えることが非常に大切になってきます。
そのためこの記事では美容室経営における粗利を算出する方法をまとめたいと思います。
目次
そもそも粗利とは何なのか
基本的に
売上−売上原価となります。
つまり、売上を立てるために提供したサービスを仕入れるためのお金を表しています。
シャンプーとかそういったものですね。
美容室ビジネスを行う上では売上原価以外にもスタッフ、アシスタントの人件費、水道代、電気代、家賃、宣伝費などもかかりますね。
こちらは販管費と呼ばれるものです。こちらはまた別の記事でご紹介します。
ここでは粗利の算出手順以下の手順で行いたいます。
1、技術原価を算出
2、店販原価を算出
3、仕入れ高を算出
4、粗利を算出
技術原価を算出してみよう
・500円×80%=400円(カットの技術原価)
・600円×40%=240円(カラーの技術原価)
・650円×10%=65円(パーマの技術原価)
・300円×10%=30円(トリートメントの技術原価)
上記のようなメニュー金額、材料費、利用比率のサロンの場合、お客様1名あたりの技術原価は735円と算出され、
技術原価÷技術単価×100=735円÷7350円×100=10%
となり、技術原価率は10%となります。
そして、技術売上が600万円のサロンだった場合、
技術売上×技術原価率=600万円×10%=60万円
つまり技術原価は60万円となります。
次に店販原価を出してみよう
店販原価とは、販売する商品の仕入値を表します。販売している商品の仕入値は、仕入れをしている会社に前もって確認をしましょう。
店販原価を出すためにははじめに店販原価率を算出する必要があります。
店販原価率は
「店販原価÷店販単価」
で表示することができます。
サロンの大きさによって変わりますが、一般的には店販売上の6割程度が多いようです。
1,050円×50%=525円 シャンプー
1,470円×50%=735円 トリートメント
1,750円×5%=88円 ヘアスプレーの店販原価
1,050円×5%=53円 ワックスの店販原価
このような商品単価、仕入値、購入率の美容室では店販原価は1,400円となり
「店販原価÷店販単価×100=1,400円÷2,000円×100=70%」
つまり店販原価率は70%となります。
店販売上が30万円のサロンだった場合、
「店販売上(合計)×店販原価率=30万円×70%=21万円」
となり、店販原価は21万円となります。
技術原価と店販原価が出せたら次に仕入高を算出できます
仕入高は
「技術原価+店販原価」
で算出されます。
上記で算出した数字をもとにすると、
「60万円+21万円=81万円」
つまり、仕入高は【81万円】となります。
仕入れ高を計算できたら次は粗利を計算しましょう。
粗利は、
「売上高-仕入高」
で算出されます。
上記で算出した数字をもとに算出すると、
「5,400,000円-81万円=4,590,000円」
となり、粗利は459万円となります。
粗利は美容室経営にとって重要な要素の一つです。
算出できる技術を身につけ健全な営業を心がけましょう。